デザインの力

日本の文化にルーツを持つ国際的なデザイン会社、ギャルドが創る空間には、身をおくだけで幸福感が増す、気持ちが高揚する、そんな作用が強く働いていると感じる。その源にあるのは、同じ場に集う人々の心を包み、動かす「デザインの力」である。

Photo TONY TANIUCHI Text Junko Chiba

日本の文化にルーツを持つ国際的なデザイン会社、ギャルドが創る空間には、身をおくだけで幸福感が増す、気持ちが高揚する、そんな作用が強く働いていると感じる。その源にあるのは、同じ場に集う人々の心を包み、動かす「デザインの力」である。

フランチェスコ・リストリ
フランチェスコ・リストリ
フィレンツェ大学で建築を学ぶ。卒業後、イタリア国内で住宅やリテールの設計、歴史的建造物の修復に携わる。2014年、バイクでアジア横断を経て来日。ギャルド 国際デザイン事業本部に所属し、オフィス事業を中心に活躍する。

今年7月、京都三条木屋町通りに大正ロマン薫る「ホテル アル京都」がオープンした。デザインを手掛けたのは、ギャルドのイタリア人デザイナー、フランチェスコ・リストリ氏。「大正ロマン」とイリア人の感性はどんな化学反応を起こしたのか。

「今回初めて出合った世界観で、最初は正直、『西洋に倣っただけで、こなれてないな。未熟だな』という印象でした。もっとも200余年の鎖国が解けて急激に西洋の文物が流入したのですから、当然ですよね。でも駒場公園の旧前田家本邸や、金沢白鳥路と京都山科のホテル山楽などを見て勉強をするうちに、西洋を取り入れながらも新たな世界観を創出していると感動しました。そうして建築様式の裏にあるストーリーを深く理解したことで、100年前の大正ロマンの感性を受け継ぎつつ、今という時代に沿った新しいモダニムを表現できたと自負しています」

ギャルドはこれまでスタッフの士気を高めるオフィスや、ブランドメッセージを表現した商業施設などのデザインを得意としてきた。その中で近年増えているのが、今回のホテルのようなホスピタリティ分野だという。しかし空間の用途は違っても、デザインに込める思いは同じ。「どんなプロジェクトでも、空間の中心にいるのは『人』でなければいないと思っています。そこに集う人たちがより深く親密に、かつ刺激的に交流できる場を創るよう努めています」とリストリ氏は力強く語る。今後展開される新しい世界観に注目したい。

●ギャルド
TEL 03-3407-0007 

※『Nile’s NILE』2021年9月号に掲載した記事をWEB用に編集し掲載しています

真のラグジュアリーとは何か

真のラグジュアリーとは何か

ラグジュアリーの定義が、音を立てて変わりゆく時代にあっても、最高峰のプロダクトを手にし、その圧倒的な美しさに触れる高揚感が、人生を鮮やかに彩る原動力であることを、私たちは知っています。
物質的な豊かさが、依然として私たちの精神を支える強靭な基盤であることに、言を俟ちません。
真の贅沢はそこから始まります。
アルゴリズムが弾き出す「正解」を疑い、自らの審美眼と直感で未踏の価値を切り拓く。
その「知的冒険」こそが、グローバリズム崩壊後の世界に残された、最後のラグジュアリーではないかと考えます。
Nile's NILE Digitalは、物質と精神、伝統と革新、都市の快楽と野生の回復――この相反する要素を「アンビバレンス」として愉しむ、選ばれた冒険者たちのためのプラットフォーム。
混沌を優雅にサバイブするための視座と、本物の体験へのアクセス権。
ここはまさにDesigning for the Exceptionalsの砦。
知的冒険者たちが集い、次なる航路を描くための、現代の港となります。

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