Car of Dec.2008 「キャデラックCTS-V」

Text Daichi Nakamigawa

逆風を吹き飛ばす、最強のキャデラック

セダンでありながら、スポーツカーに匹敵する圧倒的なパフォーマンスの「キャデラック CTS-V」。2009年1月10日より発売開始。価格は、9,550,000円。
セダンでありながら、スポーツカーに匹敵する圧倒的なパフォーマンスの「キャデラック CTS-V」。2009年1月10日より発売開始。価格は、9,550,000円。

かつて日本国民は、豊かな国土に大らかで明るい人柄や、市民優先かつ民主主義の思想の持ち主、アメリカに憧れた。そして、その象徴であり、憧れを具現したものがキャデラックだった。飛行機のように美しく流麗なテールフィン、パワフルなエンジンは、日本ばかりかアメリカでも富のシンボルであった。

しかし昨今、アメリカからは不穏なニュースが毎日のように届く。キャデラックを持つゼネラル・モータース(GM)をはじめ、ビッグスリーが直面する経営破綻の危機、というニュースには驚いた。世界恐慌とも言われる世界情勢は、とうとうアメリカ車を消滅に導くのかと不安になった。

そんな向かい風を吹き飛ばそうと、日本にやってきたキャデラックがある。2007年10月に2代目へと移行したキャデラックCTSのハイパフォーマンス・バージョン「CTS-V」である。その戦闘的な顔つきには、復権にかけるGMの意地を感じる。最強のキャデラックと称される、CTS-Vの核心に迫りたい。

世界最強のスポーツ・サルーン

(左)キャデラック史上最強のV型8気筒エンジンは、EATON社製 第6世代 スーパーチャージャーを搭載。(右)センタコンソールには、黒曜石調の素材を採用し、力強く、洗練された雰囲気で満たされている。
(左)キャデラック史上最強のV型8気筒エンジンは、EATON社製 第6世代 スーパーチャージャーを搭載。(右)センタコンソールには、黒曜石調の素材を採用し、力強く、洗練された雰囲気で満たされている。

往年のキャデラックにあった“大らかさ”をすべて排し、緻密で凝縮されたスポーツ・サルーンをつくり上げたのが、21世紀型キャデラックである。最新にして最高峰のCTS-Vは、メルセデスならEクラス程度のボディに、およそ軽自動車9.3台分に相当する6162ccのV型8気筒OHVエンジンを押し込み、さらにスーパーチャージャーまで添えてしまった。これは同じくGMのスポーツカー、コルベットZR1と同じエンジンであり、発する力は最高出力556ps、最大トルク76.2kg-mと驚愕のスペックだ。世界中のメーカーが自動車開発に用いるドイツ、ニュルブルクリンク・コースを8分ジャストで走りきり、プレミアム・サルーンとしては世界最速を記録した。それはかつての富のシンボルが、スポーツ・サルーンとしての頂点をもぎとった記念すべき瞬間であった。

2009年1月10日、このように生まれ変わった最強のキャデラックが、アメリカの威信をかけて日本の路上を走り始める——。

真のラグジュアリーとは何か

真のラグジュアリーとは何か

ラグジュアリーの定義が、音を立てて変わりゆく時代にあっても、最高峰のプロダクトを手にし、その圧倒的な美しさに触れる高揚感が、人生を鮮やかに彩る原動力であることを、私たちは知っています。
物質的な豊かさが、依然として私たちの精神を支える強靭な基盤であることに、言を俟ちません。
真の贅沢はそこから始まります。
アルゴリズムが弾き出す「正解」を疑い、自らの審美眼と直感で未踏の価値を切り拓く。
その「知的冒険」こそが、グローバリズム崩壊後の世界に残された、最後のラグジュアリーではないかと考えます。
Nile's NILE Digitalは、物質と精神、伝統と革新、都市の快楽と野生の回復――この相反する要素を「アンビバレンス」として愉しむ、選ばれた冒険者たちのためのプラットフォーム。
混沌を優雅にサバイブするための視座と、本物の体験へのアクセス権。
ここはまさにDesigning for the Exceptionalsの砦。
知的冒険者たちが集い、次なる航路を描くための、現代の港となります。

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