修善寺、揺れる春 Alfa Romeo

今、SUVが世界的なトレンドになっているといい、伝統的なブランド、アルファ ロメオも例外でない。ステルヴィオはスポーツカーづくりでならした同社のDNAが込められた、類のないSUVだ。峠を越えて歴史ある名湯へのドライブには、スタイリッシュで、かつ運転の楽しいステルヴィオが最適だ。

Photo TONY TANIUCHI Text Fumio Ogawa

今、SUVが世界的なトレンドになっているといい、伝統的なブランド、アルファ ロメオも例外でない。ステルヴィオはスポーツカーづくりでならした同社のDNAが込められた、類のないSUVだ。峠を越えて歴史ある名湯へのドライブには、スタイリッシュで、かつ運転の楽しいステルヴィオが最適だ。

アルファ ロメオと修善寺温泉
平安時代に弘法大師が開いたという修禅寺の歴史とともにある、修善寺温泉。温泉街の中心を流れる、桂川河畔に湧く独鈷の湯は、弘法大師が霊泉を湧き出させたと伝わり、その起源である。ここまで、アルファ ロメオの象徴でもある「トライローブ(三つ葉)」のモチーフを現代的にアレンジしたフロントマスクのステルヴィオで駆けた。

クルマは道から生まれる、という言い方がある。最近の高性能車に詳しい方なら、「ニュルブルクリンクの北コースで鍛え上げた」という言い回しを耳にしたことがあるのではないだろうか。

アルファ ロメオも同様だ。スポーツカーあるいはスポーティーカーとしての名声は、サーキットと、それに公道レースでの数々の勝利によって世界的に定着した。

このミラノ生まれのブランドが、ドライビングを愛する富裕層から支持されているのは、SUVに「ステルヴィオ」と命名する熱き心ゆえだ。

名前の由来になったステルヴィオ峠は、ミラノがあるロンバルディアからスイスへと向かうアルプスにある。斜度がきつく、カーブの多さで知られ、自転車レース「ジーロ・ディターリア」の山場にもなってきた。

アルファ ロメオは歴史的にその道でハンドリングを磨いてきた。だからレースに強く、かつスポーツカー好きにとって〝神〞だったのである。アルファ ロメオのステルヴィオは、同ブランドのDNAを受け継いでいる。だから、SUVのカテゴリーに入るパッケージングを持ちながらも、胸のすく走りを堪能させてくれるのだ。

日本でも同様だ。修善寺への旅のよきパートナーだった。箱根峠を越えて、伊豆スカイラインの亀石峠、あるいは国道414号の天城峠など、伊豆のワインディングロードを走ってみたら、心が打たれる楽しさを味わわせてくれたのだ。

柳生の庄とアルファロメオ
実はアルファ ロメオは、派手ではなくグッドデザインなので、風情ある古き良き日本旅館である柳生の庄のような風景がよく合う。数寄屋造りの建築と精悍なマスクのステルヴィオが美しく調和する。

イタリア人がクルマを評価する際、いくつかの指標があると聞いたことがある。例えば、夕暮れになって、路面状況もよくない山道を使って帰宅を急ぐ時、そのクルマが信頼できるか、というものだ。

アルファ ロメオ ステルヴィオを駆って箱根から修善寺への道を走っていると(速度を上げていなくても)、その言葉が常に脳裏によみがえる。生き生きと回るエンジンを始め、反応がいいステアリングはスポーツシューズのように一体感があるし、車体の傾きをうまくコントロールするサスペンションシステムは安定感をもたらしてくれるのだ。

修善寺温泉 柳生の庄
都心からのアクセスもいい修善寺温泉 柳生の庄。料亭から始まる歴史を受け継ぐ、地元の食材を使った野趣あふれる料理と、職人の技が光る数寄屋造りの客室、そして静かに心身を清める露天風呂がある。

ステルヴィオでの旅は修善寺温泉「柳生の庄」を目指した。東日本で唯一の本数寄屋造りといわれ、風呂場を含めた壁は名左官の仕上げであるなど、美しい伝統を大切にしている日本旅館だ。日本画家の堀文子氏はこの宿を深く愛した一人で、誘われて投宿するようになった人の中には、氏と親交の深い文化人も数多く含まれている。15室ある部屋は間取りや趣が違ううえ、すべての部屋から里山の風情が感じられるよう庭師が丹精しているのも、上質の背景だ。

「旅館は大切な日本の文化であり、残していかなくてはならないと思っています」

女将の長谷川さき子氏の言葉を聞いていると、彼我の差は多少こそあれ、アルファロメオの哲学と通じるものを感じる。

インテリア
どんな体格のドライバーにもフィットする見晴らしのよいドライバーズシートは特等席。リアシートも広々として快適だ。

華やか。というのが、アルファ ロメオの最大の魅力だ。外観はミラノの紋章を使ったエンブレムがはめ込まれた伝統的な盾のモチーフを使ったフロントグリルと、四つのタイヤがふんばったスポーティーなプロポーションとの組み合わせが、心躍らされる。こんなに“粋”な雰囲気を感じさせるSUVは類がないだろう。

内装も同様だ。1960年代のアルファ ロメオを覚えているだろうか。当時、BMWなどと競い合ったスポーツクーペのそれを連想させるメータークラスターのデザインがなによりうれしいではないか。大きな速度計と回転計は、液晶デジタル化が進み、伝統的なデザインが崩れてきている昨今にあって、実に価値あるものだと思う。ステアリングホイールは握ると手になじむ感触のいい革巻きである。ちょっとしたことだけれど、人間の繊細な感覚にいい刺激を与えてくれる細部の作り込みには、いつも感心させられる。シートも同様で、この車両は赤のレザー張りという鮮やかさだが、たとえ黒でも乗員を包みこむ、いい作りである。

河津桜とステルヴィオ
早咲きの河津桜のピンクとストロンボリグレーのステルヴィオ。それぞれ独特の美しい色合いを持っており、その対比が優美である。

ラインアップはエンジンで言うと、「2.0ターボ」と「2.2ターボディーゼル」だ。加えて「2.9ツインターボ」のクアドリフォリオも用意する。いずれのモデルもQ4と呼ばれる、普段は後輪駆動で必要な時だけ前輪にトルクを配分するオンデマンド型4WDを採用している。

ドライブが好きなら最適だ。いや、こう言おう。ステルヴィオに乗るとドライブが好きになる。

ALFA ROMEO STELVIO 2.2 TURBO DIESEL Q4
ボディー:全長4690×全幅1905×全高1680㎜
エンジン:2.2ℓ 直列4気筒 インタークーラー付きターボ
最高出力:154kW(210ps)/3500 rpm
最大トルク:470Nm(47.9kgm)/1750rpm
駆動方式:4WD
トランスミッション:8速AT
価格:6,170,000円~

●アルファ コンタクト TEL0120-779-159

※『Nile’s NILE』2019年4月号に掲載した記事をWEB用に編集し掲載しています

真のラグジュアリーとは何か

真のラグジュアリーとは何か

ラグジュアリーの定義が、音を立てて変わりゆく時代にあっても、最高峰のプロダクトを手にし、その圧倒的な美しさに触れる高揚感が、人生を鮮やかに彩る原動力であることを、私たちは知っています。
物質的な豊かさが、依然として私たちの精神を支える強靭な基盤であることに、言を俟ちません。
真の贅沢はそこから始まります。
アルゴリズムが弾き出す「正解」を疑い、自らの審美眼と直感で未踏の価値を切り拓く。
その「知的冒険」こそが、グローバリズム崩壊後の世界に残された、最後のラグジュアリーではないかと考えます。
Nile's NILE Digitalは、物質と精神、伝統と革新、都市の快楽と野生の回復――この相反する要素を「アンビバレンス」として愉しむ、選ばれた冒険者たちのためのプラットフォーム。
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ここはまさにDesigning for the Exceptionalsの砦。
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