マネーが先かグリーンが先か? ドイツの選択

日本、欧州、アメリカの自動車メーカーが生き残りをかけてそれぞれ本気で環境対策に臨む今。環境先進国にして経済大国であるドイツの自動車メーカーがとる戦略とは? ドイツ在住のモータージャーナ リスト、木村好宏氏が現地よりレポートする。

Text Yoshihiro Kimura

日本、欧州、アメリカの自動車メーカーが生き残りをかけてそれぞれ本気で環境対策に臨む今。環境先進国にして経済大国であるドイツの自動車メーカーがとる戦略とは? ドイツ在住のモータージャーナ リスト、木村好宏氏が現地よりレポートする。

道路

環境先進国ドイツ、どこまで対策済み?

ドイツにおける新車購入者のCO2排出量に対する意識調査
ドイツにおける新車購入者のCO2排出量に対する意識調査。

自他共に環境先進国として認められるドイツ。だが、実は自動車に関する環境保護対策となると歯切れはあまり良くない。それはまず、この国のメーカーは平均以上の快適性と高性能とを売りにしたクルマを多く生産し、輸出しているからである。ポルシェ・カイエンGTS、メルセデスML63AMG、あるいはアウディR8などの巨大なクルマがそれにあたる。

現在、環境問題でもっとも注目されているのは地球温暖化の元凶である二酸化炭素の削減だが、これらのクルマが1km走る間に排出する二酸化炭素は、カイエンが361g、AMGは392g、R8が349gと、 欧州委員会が定める2012年までに守るべきガイドライン130g/kmの3倍近い(プリウスは104g/km)。もちろん ドイツのメーカー全部がこうした傾向にあるわけではなく、フォルクスワーゲンは前述のメーカーよりも小さなクルマを生産しており、環境対策に邁進しているのは言うまでもない。しかしもっと根本的な問題は、ドイツには速度制限のないアウトバーンが存在することだ。

EUの攻撃にドイツ政府は苦しい言い訳

  • メルセデスベンツ メルセデスベンツ
    新型メルセデスベンツAクラス。優れた環境性能で注目を浴びている。
  • ポルシェ ポルシェ
    ポルシェ カイエン ハイブリット。
  • メルセデスベンツ
  • ポルシェ

速度無制限のドイツのアウトバーンは、地続きの欧州各国やブラッセルのEU環境委員会から批判の対象となっており、また民間の機関「ドイツ自動車交通クラブ」の試算によれば、全路線に120km/hのスピード・リミットを設ければ年間200万tのCO2低減につながるとの数字も出ている。しかし速度制限の導入は、高性能を売りにするドイツ自動車メーカーにとって死活問題。これら企業を優遇する政府は、たとえ速度制限が導入されてもCO2排出量は0.3%しか減らないと発表し、それよりも渋滞を解消するのが先決だとして矛先を変えようとしている。こうした中、EU環境委員会では2013年までに平均排出量130gを越えるメーカーに課徴金導入を考えている。そうなれば、ドイツ・メーカーは大きな打撃をこうむることになりかねない。当然、各メーカーは対策を練っている。

※『Nile’s NILE』に掲載した記事をWEB用に編集し再掲載しています

真のラグジュアリーとは何か

真のラグジュアリーとは何か

ラグジュアリーの定義が、音を立てて変わりゆく時代にあっても、最高峰のプロダクトを手にし、その圧倒的な美しさに触れる高揚感が、人生を鮮やかに彩る原動力であることを、私たちは知っています。
物質的な豊かさが、依然として私たちの精神を支える強靭な基盤であることに、言を俟ちません。
真の贅沢はそこから始まります。
アルゴリズムが弾き出す「正解」を疑い、自らの審美眼と直感で未踏の価値を切り拓く。
その「知的冒険」こそが、グローバリズム崩壊後の世界に残された、最後のラグジュアリーではないかと考えます。
Nile's NILE Digitalは、物質と精神、伝統と革新、都市の快楽と野生の回復――この相反する要素を「アンビバレンス」として愉しむ、選ばれた冒険者たちのためのプラットフォーム。
混沌を優雅にサバイブするための視座と、本物の体験へのアクセス権。
ここはまさにDesigning for the Exceptionalsの砦。
知的冒険者たちが集い、次なる航路を描くための、現代の港となります。

NILE'S MEMBERS

新規メンバー募集開始

選ばれたひと、こと、もの情報
「LUXE LIFE STYLE」をともに過ごす新会員を募集します。

*会費等一切かかりません(無料)