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京都四条、味の記憶のランドマーク 東華菜館

京都・四条大橋西南のたもと、北京料理「東華菜館」は、京都では知らぬ者のない洋館だ。

Photo Masahiro Goda Text Nile’s NILE

京都・四条大橋西南のたもと、北京料理「東華菜館」は、京都では知らぬ者のない洋館だ。

南北、そして鴨川沿いに向けて三方に窓が大きく取られた4階大宴会場の様子。照明、テーブル、椅子を除いて竣工当時のままで、最大130人の収容が可能だ。

魚、タコ、ホタテ、野菜などの装飾が特徴のスパニッシュバロック様式を持つこの建物は、1926(大正15)年、アメリカ人のキリスト教伝道師かつ建築家であるW・M・ヴォーリズによって設計され、西洋料理「矢尾政レストラン」新店舗として竣工した。

しかし経営状況が変わり、オーナーの友人であった于永善が建物を購入するに至った。そして1945(昭和20)年、「東華菜館」がオープンする。

彼の孫で、現在の店長の于修忠さんは、100年近く前の建物を維持するのは大変なことだという。「どんな小さな修繕でも、現在も大阪にあるヴォーリズ建築事務所に頼んでいます。壁の一部を塗り直すにしても、当時の材料がなければ、できるだけ近い材料を使い、塗った後2年置いて色味を合わせることをやっています。とにかく年中どこか直していますね」と笑うが、ここまで徹底した修繕を行うのは、ヴォーリズによる二つとない空間で過ごすことが、訪れた人の思い出につながると考えているからだ。「料理はもちろん、京都の方に長く親しまれることが一番ですから、竣工時の姿を残そうとしているのです」と話す。

景観に対する熱い思いを、ここに見た気がする。それゆえに、古都は古都としての存在理由を持ち続けていくのだ。

  • 京都四条、味の記憶のランドマーク 東華菜館 京都四条、味の記憶のランドマーク 東華菜館
    2階個室のうち、四条大橋に一番近い1室。重厚感のある意匠のアーチと窓越しに見えるのは、現在改修中の京都南座。夜には鴨川沿いの夜景も望むことができる。
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    上から「衣笠茸と海ツバメの巣のスープ」と「フカヒレの姿煮」。新鮮で贅沢に海の幸を使った北京の宮廷料理が「東華菜館」のメニューのベースとなっている。
  • 京都四条、味の記憶のランドマーク 東華菜館
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● 東華菜館
京都市下京区四条大橋西詰
TEL 075-221-1147

※『Nile’s NILE』2018年2月号に掲載した記事をWEB用に編集し、掲載しています。

真のラグジュアリーとは何か

真のラグジュアリーとは何か

ラグジュアリーの定義が、音を立てて変わりゆく時代にあっても、最高峰のプロダクトを手にし、その圧倒的な美しさに触れる高揚感が、人生を鮮やかに彩る原動力であることを、私たちは知っています。
物質的な豊かさが、依然として私たちの精神を支える強靭な基盤であることに、言を俟ちません。
真の贅沢はそこから始まります。
アルゴリズムが弾き出す「正解」を疑い、自らの審美眼と直感で未踏の価値を切り拓く。
その「知的冒険」こそが、グローバリズム崩壊後の世界に残された、最後のラグジュアリーではないかと考えます。
Nile's NILE Digitalは、物質と精神、伝統と革新、都市の快楽と野生の回復――この相反する要素を「アンビバレンス」として愉しむ、選ばれた冒険者たちのためのプラットフォーム。
混沌を優雅にサバイブするための視座と、本物の体験へのアクセス権。
ここはまさにDesigning for the Exceptionalsの砦。
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